猫好きな家庭教師の日記

猫好きなプロ家庭教師(東海地区)です。キャリア20年を振り返りつつ、日常の指導について思ったことを書いていきます。

発達障害の子の指導③

今日は、小5から指導を始めて現在高校1年生のCちゃんのお話です。

 

Cちゃんは私立中学を受験しました。

当初志望していた中学よりもランクの高い中学に合格。

しかしどうにもお勉強が嫌いなのはひしひしと伝わってきていた子だったことと、

ランクの高い中学は恐らくギリギリで合格していると思われたので、

入学後に苦労することが目に見えていました。

 

親御さんは志望校で余裕をもって過ごしてほしいと考えていらっしゃって、

私もそれに賛成でした。

しかし本人はランクの高い方の中学に行きたい!と主張。

苦労するよ、大変だよ、と何度も念を押したのですが、

それでもいいと言い張りました。

 

12歳の子にその選択を任せてしまうこと自体、とても危険だなぁとは感じたのですが、

なんせ気難しい子で親御さんの言うことは聞きません。

無理やり志望校に行かせて「私は行きたくなかった」「だから言ったのに」と

後々文句を言うことも想定できたため、ランクの高い中学へ入学を決めたようです。

 

彼女が発達障害かどうかは分かりません。

しかしその疑いは大いにあると思い、今回の記事にしました。

 

その根拠は

①プリント類の整理ができず、すぐ失くしてしまう

②お母さんに対する反発が激しすぎる

③順序良く話をすることができない

④こちらの言ったことを自分の言葉に置き換えないと気が済まない

⑤こだわりが強く、摂食障害がある

というようなことです。

 

①については高校生になった現在も、教科書を失くしてしまうほどです。

②は小学生の時は私の目の前でお母さんを平気で殴ったり蹴ったりしていました。

中学に上がってからも折り合いが悪く、彼女には兄と弟がいるのですが、

お母さんは「小さい頃からこの子だけ本当に育てにくかったんです」と

おっしゃっていました。

高校に入る頃には落ち着くかな・・・と思っていましたが、

今現在もお母さんをはじめ、家族とうまく付き合えないようです。

 

⑤についてはアニメや漫画が好きでいわゆるオタクであること、

(オタクの人たち=発達障害という意味ではありません)

マンガやグッズを買うために家族のお金を何度も盗んでいること。

そしてだいぶ偏食があり、食卓でまともにご飯が食べられないこと、

お菓子を部屋に持ち込んで食べていること、などです。

 

1~2回、発達障害の話をお母さんにしたことがあります。

お母さんは「そうかな、と思うこともあります」とおっしゃっていましたが、

病院へ行くという選択肢はどうもなさそうです。

 

Cちゃんの場合は一番の安らぎの場所であるはずの自宅が、

彼女にとっては「敵だらけ」のような状態であるように感じます。

 

欲望を抑えることも苦手なせいか、お金を盗んだりもしてしまいます。

バレて散々叱られても、またやってしまいます。

 

私から見ていて、Cちゃんは「生きにくい」だろうなぁと思います。

お友だちはいるみたいなのでそこは安心ですが、

オタク友達とコスプレパーティーをしたり・・・と少し心配な面もあります。

 

中学生の時は私に対しても結構な態度だったのですが、

高校生になった頃から少し落ち着きました。

これは年齢を重ねるとともに、彼女が成長した証だと思っています。

 

ただ、あまりに家族とうまくいかないこと、

相変わらず勉強は嫌いで赤点を取ることもあること、

食事をきちんと摂っていないこと、などなど、

心配の種ばかりです。

 

私は敵だとは思われていないと思いますが、

どこまで味方になれているのかわかりません。

 

何とかもう少し彼女が生きやすくなるコツを身につけさせてあげたいのですが、

とっても難しいです。