猫好きな家庭教師の日記

猫好きなプロ家庭教師(東海地区)です。キャリア20年を振り返りつつ、日常の指導について思ったことを書いていきます。

家庭教師という仕事①

家庭教師というのは、塾と違って他の講師の指導を見ることはありません。

また、他の講師との交流もSNSなどを使って積極的に行わない限り

ほとんどありません。

 

ズバリ、家庭教師は

「どれだけでも手をかけられるし、どれだけでもサボれる仕事」だと思うんです。

 

正直言って実働時間は会社勤めの人に比べたらすごく少ないです。

子供たちが学校から帰ってこないことには成り立たないので、

夕方から夜まで、2時間1コマと考えると1日に2件しかできません。

移動時間を含めなければ、1日4時間の勤務です。

 

よく「家庭教師って割がいい仕事でしょ?」と言われますが、

それは実働時間の4時間だけ家庭教師をしている講師です。

 

生徒の横について「はい問題解いて~」

・・・解いてる間はボーっとするか読書でもするのかわかりませんが、

「先生、できました」

「はい、じゃあ答え合わせするね~」

〇と×をつけて、ひどいとその場で赤で答えを書くかもしれません。

 

それで「プロの家庭教師ですっ」と言っているような講師も

きっといると思うんです。

 

何人か家庭教師をつけていた生徒さんを指導したことがありますが、

「何言ってるかわからなかった」

「問題集の解説を読んでるだけだった」

「横にいるだけの先生だった」

という話を実際に聞いたことがあります。

 

生徒の成績が上がらない場合、

「ご本人の努力が足りません」と言ってしまえばそれまでです。

親御さんは「その通りだ」と思うかもしれませんし、

「家庭教師と言うのはこういうものだ」と思うかもしれません。

 

でもせっかくマンツーマンで指導できるのだから、

それでは時間がもったいないと思うんです。

 

子どもにとって、親御さんにとって、

家庭教師を雇うメリットとは一体何なんでしょう?

 

つづく。

発達障害の子の指導③

今日は、小5から指導を始めて現在高校1年生のCちゃんのお話です。

 

Cちゃんは私立中学を受験しました。

当初志望していた中学よりもランクの高い中学に合格。

しかしどうにもお勉強が嫌いなのはひしひしと伝わってきていた子だったことと、

ランクの高い中学は恐らくギリギリで合格していると思われたので、

入学後に苦労することが目に見えていました。

 

親御さんは志望校で余裕をもって過ごしてほしいと考えていらっしゃって、

私もそれに賛成でした。

しかし本人はランクの高い方の中学に行きたい!と主張。

苦労するよ、大変だよ、と何度も念を押したのですが、

それでもいいと言い張りました。

 

12歳の子にその選択を任せてしまうこと自体、とても危険だなぁとは感じたのですが、

なんせ気難しい子で親御さんの言うことは聞きません。

無理やり志望校に行かせて「私は行きたくなかった」「だから言ったのに」と

後々文句を言うことも想定できたため、ランクの高い中学へ入学を決めたようです。

 

彼女が発達障害かどうかは分かりません。

しかしその疑いは大いにあると思い、今回の記事にしました。

 

その根拠は

①プリント類の整理ができず、すぐ失くしてしまう

②お母さんに対する反発が激しすぎる

③順序良く話をすることができない

④こちらの言ったことを自分の言葉に置き換えないと気が済まない

⑤こだわりが強く、摂食障害がある

というようなことです。

 

①については高校生になった現在も、教科書を失くしてしまうほどです。

②は小学生の時は私の目の前でお母さんを平気で殴ったり蹴ったりしていました。

中学に上がってからも折り合いが悪く、彼女には兄と弟がいるのですが、

お母さんは「小さい頃からこの子だけ本当に育てにくかったんです」と

おっしゃっていました。

高校に入る頃には落ち着くかな・・・と思っていましたが、

今現在もお母さんをはじめ、家族とうまく付き合えないようです。

 

⑤についてはアニメや漫画が好きでいわゆるオタクであること、

(オタクの人たち=発達障害という意味ではありません)

マンガやグッズを買うために家族のお金を何度も盗んでいること。

そしてだいぶ偏食があり、食卓でまともにご飯が食べられないこと、

お菓子を部屋に持ち込んで食べていること、などです。

 

1~2回、発達障害の話をお母さんにしたことがあります。

お母さんは「そうかな、と思うこともあります」とおっしゃっていましたが、

病院へ行くという選択肢はどうもなさそうです。

 

Cちゃんの場合は一番の安らぎの場所であるはずの自宅が、

彼女にとっては「敵だらけ」のような状態であるように感じます。

 

欲望を抑えることも苦手なせいか、お金を盗んだりもしてしまいます。

バレて散々叱られても、またやってしまいます。

 

私から見ていて、Cちゃんは「生きにくい」だろうなぁと思います。

お友だちはいるみたいなのでそこは安心ですが、

オタク友達とコスプレパーティーをしたり・・・と少し心配な面もあります。

 

中学生の時は私に対しても結構な態度だったのですが、

高校生になった頃から少し落ち着きました。

これは年齢を重ねるとともに、彼女が成長した証だと思っています。

 

ただ、あまりに家族とうまくいかないこと、

相変わらず勉強は嫌いで赤点を取ることもあること、

食事をきちんと摂っていないこと、などなど、

心配の種ばかりです。

 

私は敵だとは思われていないと思いますが、

どこまで味方になれているのかわかりません。

 

何とかもう少し彼女が生きやすくなるコツを身につけさせてあげたいのですが、

とっても難しいです。

発達障害の子の指導②

今日は、小5から指導している現在高校1年生のB君のお話です。

 

B君のお母さんとは元々お知り合いだったという事もあり、

指導の依頼を受けました。

 

B君は幼児の頃に「高機能自閉症」と診断されたそうで、

お母さんからは「この子は塾とか無理だと思うし、家庭教師も全く知らない人にお願いするのは怖いから」という理由でご相談を受けました。

私がA君(発達障害の子の指導①)を指導したことがあったのも大きかったようです。

 

まず初めにB君のお母さんからお願いされたことは

①絶対に叱らないでほしい(特に大きな声はNG)

②新しいワーク類は本人が初めに最後までパラパラ目を通したがるから、

 それはさせてやってほしい

③慣れるまでは「今日は〇〇と△△をやるよ」と言ってあげてほしい

④終わりが見えないことに不安を感じるから、ある程度の時間が経ったら

 「今日はここまでやったら終わりね」と声かけをしてあげてほしい

⑤頭が混乱するとすぐパニックになって自傷癖もあるから、そういうときは

 休憩させてほしい

というような事でした。

 

B君の指導ミッションはこちらが決めて良いとの事だったので、

①毎回漢字の小テスト

②算数のワークを一緒にやる

③中1の英語を2年かけてのんびりやる

④毎日日記を書く

という4つにしぼりました。

 

特に算数が好きではないため、ちょっとでもわからないことがあると

目に涙をためて呼吸が荒くなり、

最終的には鉛筆で自分の手の甲を刺し始めてしまうという特徴がありました。

 

そんな時は、

「一度この部屋から出てリフレッシュしておいで」

「何分かかってもOK」

「嫌だったら戻ってこなくてもOK」

という事を伝えて、なるべく彼のペースに合わせました。

 

わりとすぐに戻ってくる日もあれば、30分戻ってこない日もありました。

B君は自分には自信がないのだけれど、

出来ない自分に腹が立ってしまう事が多かったです。

 

宿題をやり忘れてしまったら、そんな自分に腹が立ってしまうし、

1度の説明で把握できなくてもイライラしてしまいます。

 

もちろん、そんな彼のペースに合わせるのですから

正直言ってこちらも腹の立つことはたくさんありました。

しかしそこはグッと我慢。

我慢、我慢、ひたすら我慢です。

 

2年かけて英語の基礎を叩きこんだので、

中学に入ってからの英語はほとんど苦労せずに乗り越えられました。

本人も「英語は得意」と自分に良いレッテルを貼ることができたので、

英語の勉強は苦ではなかったようです。

暗記も得意なので、文系科目はよくできていました。

 

高校に入ってからも指導は続けていますが、

さすがに化学や数学はキツいみたいで、

学校の問題集を解かせていても、同じ問題を2度以上間違えてしまうと

「なんでなの?!何が違うの?!(怒)」

と怒れてしまいます。

そんな時は「お、B君頭から湯気が出始めたね。プスプス言ってるよ~」と

言いながら他の教科に切り替えることにしています。

 

「頭がプスる」というのを「悪いこと」ではなくて

「限界の合図」としてとらえているので、

ちょっと悩み始めた時は「B君大丈夫?プスってきた?」とお伺いをたてます。

 

本人に余裕のある時は「やばい、プスってきた(笑)でももう少しやる」という

ような感じで頑張れるのですが、余裕のない時は「もうやめる」と言います。

この、自分で「もう限界だからやめる」という判断ができるようになってからは

自傷行為はほとんどなくなったように思います。

 

私は専門家ではないので、対応の仕方が合っているのかどうかは分かりませんが、

発達障害と言っても症状は十人十色なので、

その子に合わせた対応ができればそれでいいのではないかな、

と思うようにしています。

 

B君は小さいころからずっと療育に通っていたので、とても幸せな子だと思います。

お母さんもとても理解があって、常に

「どうしたらこの子が生きやすいか」

「どういう環境がこの子にとって生活しやすいか」

というのを考えていらっしゃいます。

このように身近な人に理解されて支えられているかどうかは本当に大きいと思います。

 

B君本人は自分が「高機能自閉症」であることはまだ知りません。

ただ、自分には苦手なことがあるのは分かっているようです。

 

苦手なことに手を差し伸べ、対処の仕方をひとつずつ教えてあげるだけで

ずいぶん生きやすくなると思うのです。

 

中学の時はほぼ友達ゼロ人だったB君ですが、

今は部活で仲間ができ、彼なりに楽しく過ごしているようです。

お母さんが「Bが友達と話してるとこ、こっそり撮っちゃった!」と

嬉しそうに話していらっしゃったのが印象的です。

 

残り2年の高校生活もできる限り手を差し伸べ、

お母さんと一緒にB君の将来を考えていきたいと思います。

発達障害の子の指導①

これまで指導してきた生徒の中には、発達障害の子、

もしくは発達障害の疑いのある子が何人かいました。

 

今日は発達障害の疑いのある子を初めて指導した時のことを書きます。

 

A君は中学1年生から高校1年生まで指導しました。

初めにおかしいなと思ったことは

①ひらがなを含め、書き順がめちゃくちゃ

②日本語の時系列や順序がめちゃくちゃ

③学者言葉を使いたがる

というようなことでした。

 

ご両親が共働きだと、なかなか細かいことまで目が届かないのかなぁ・・・

なんて思いながら指導を始め、

①の書き順についてはひとつずつ直していきました。

②については「んー。何が言いたいか分からないからもう一度言ってみよう」と

いう感じでひとつずつ言い方を教えました。

 

③については結構ビックリするような発言が多かったのですが、

今でもはっきり覚えているのは

A君「先生は外国に行ったことがありますか?」

私「あるよー。〇〇とか△△とかに行ったよ。」

A君「そうなんですかー。ぼくは渡米したことがあります。」

私「へぇ~!すごいね~!渡米したのね!すっごー!(渡米ってー!)」

というやり取りです。

 

その他にも

A君「雪が降りましたね。」

私「そうだねー。スタッドレスは今年で寿命かな~。来年は買い替えなきゃいけないけどお金ないから困るな~。」

A君「先生あんなにお金もらってるのにお金ないんですか?!」

私「いやいや、そういう意味じゃないよ…(泣)」

というやり取りが。

私は月謝袋をお渡しして現金で指導料を頂いているので、

その袋に書いてある金額を見て、中学生にとっては大きなお金だったので

そう思ったのだと思います。

 

もう一つエピソードを。指導中の休憩時間のことです。

A君「(キッチンへ行って)先生~、お水飲みますかー?」

私「ありがと~。頂くわ~。(気がきくじゃん)」

A君「わかりました!ぼくはカフェオレを飲みます!」

私「!!!!」

この時はきちんと教えました。

自分が飲むだけじゃなくて先生にも飲み物を勧めてくれたのは

すごくいい事だったんだけど、お水は蛇口ひねれば出てくるよね?

お店に行っても無料でもらえるよね?

二人ともお水を飲むならいいんだけど、先生がお水で君がカフェオレなのは

申し訳ないけどお客さんに対しては失礼なことなんだよ。

と。

A君は素直に「わかりましたー。」と言っていました。

 

この他にも、嫌味のようなことを言われることも多かったのですが、

A君には全く悪気はありません。

なので、ひとつずつ、「それは嫌味だよ」

「その言い方はダメだからこういう言い方にしようね」

と教えてあげなければなりませんでした。

 

一度親御さんに「失礼ですが、アスペルガー症候群だと疑ったことはありませんか?」と伺ったことがあります。

それに対しての答えは

「うちの子はグレーだからさー。診断を受けるつもりもないよ。

診断がついちゃったら就職とかにも不利だからね。」

とバサッと切られてしまいました。

 

学校でもお友だちがおらず、よくイジられていたようです。

それでもその親御さんは認めたくなかったようです。

 

診断がつくことはそんなに本人にとって不利なことなのでしょうか。

すごく悩みました。

発達障害だとしたら、一番必要なのは周りの理解とサポートだと思うんです。

 

その後は勝手に「この子は発達障害だ」と思う事にして、

腹の立つことを言われてもグッと我慢してひとつずつ正しいことを教えました。

 

親御さんは大学進学も考えていらっしゃったようですが、

とてもじゃないけど大学卒業→自力で就職というのは困難だと思ったので、

ランクを落とした高校へ進学して上位をキープさせ、

大手の企業に就職させてあげるのが良いと思うと伝えました。

 

高校卒業まで指導は続けませんでしたが、風のうわさで

大好きな鉄道会社に就職できたと聞きました。

すごくすごく嬉しかったです。

 

この子の指導経験がとても勉強になり、

その後の指導の糧になりました。

 

大変な子を指導することが多いけれど、

すべてが私の経験値になるのだということを実感できました。

 

英和辞典

中学や高校に入学する際、特に私立の場合は学校から推薦される辞書があります。

英和辞典の場合、ほとんどの学校がジーニアスを推薦しますが、

ジーニアスは正直言ってほとんどの中高生は使いこなせません。

とても優れた辞書なので、英語がすごく得意な子なら・・・と思いますが、

初心者や英語の苦手な子には意味不明な説明が多いのだと思います。

 

文型を含め、英文の構造がある程度分かっている状態でないと、

ジーニアスは使いこなせないでしょう。

 

今は「〇〇ジュニア」といったような中学生用の辞書も

多く販売されていますが、これは本当に中学生しか使えませんし、

辞書というのは一生使えるものを初めから使うべきだと思うのです。

 

中学生が使う教科書にはたいてい巻末に単語の一覧が乗っており、

それが辞書のような役割をしてしまいます。

ただ、これはその教科書に出て来る単語と教科書に使われている意味しか

載っていないので、辞書を使って学習するという効果は期待できません。

 

そもそも紙媒体の辞書を使っている子自体が少なく、

学校も電子辞書の購入を勧めてきます。

 

しかし電子辞書というのはとても使いづらく、

あくまで「携帯用」でしかありません。

少なくとも紙媒体の辞書を使えるようになったうえで使わないと、

結局一番上に出てきた意味しか見ないような状態になってしまいます。

 

英語ができるようになりたいのなら、中学入学時から紙媒体の辞書を使い、

何度も何度も引いて手あかで真っ黒になるまで使うべきだと思います。

 

電子機器が発達し、とても便利な世の中になっているのは良い事ですが、

アナログにしかできない事も多いと思います。

 

学校はまず辞書の使い方や発音記号の読みかたをきちんと教えて欲しいなぁと

常々思っています。

中学英語(特に公立)は丸暗記でもなんとかなってしまうのですが、

高校英語はそれが通用しません。

中学の時は英語の成績が良かったのに高校に入った途端に落ちこぼれる、

中学の定期テストは点が取れたのに高校入試問題では全く点が取れない、

という子をよく見かけます。

 

中学英語を「なんとなくこんな感じ」でやり過ごしてしまうのは

3年間がとてももったいないと思うのです。

会話には当てはまりませんが、英語は日本語と違ってルールがガチガチです。

ただそのルールさえ覚えてしまえばあとはパズルのようなものです。

 

会話を重視した教育方針に変わりつつあるのに対し、

高校入試はそうではないという矛盾が生じているのを感じます。

あくまで英単語や英文法がきちんと分かっていないと解けないのです。

 

少し話がそれましたが、英和辞典はウィズダムプログレッシブあたりを

私はお勧めします。

ちなみに私は中1からプログレッシブを愛用していました。

今も手あかで真っ黒になったプログレッシブが本棚にしまってあります。

 

現在はiPadのアプリでウィズダムを使っています。

電子辞書と違って、ビジュアルは紙媒体とほぼ同じですのでストレスがありません。

 

これから中学生、高校生になる人はぜひ参考にしてみてください。

中学受験の勉強法~算数~

今日は中学受験の算数の勉強について書こうと思います。

 

私立中学を目指す子のほとんどは大手の塾に通っているので、

家庭教師はそのフォローをするのが主な役割である場合が多いです。

 

算数において一番大切なのは計算力です。

この計算力をきちんと身につけるかどうかが、

合否を分ける大きな要因となります。

 

①四則計算が順序良くできるかどうか=式をきちんと書いているかどうか

②無理な暗算をしていないかどうか=ミスなく解けるかどうか

③ていねいな字で書いているかどうか=見間違いによるミスをしていないかどうか

 

主にこの3つが重要なポイントです。

 

残念なことに、「計算は速くやるのが大切」と思っている子が多いです。

速く解こうとすると、字も汚くなるし暗算も増えます。

結局ミスが増えて不正解ということになります。

 

計算において重要なのは「絶対に間違えないこと」なのです。

少々時間がかかってもいいから、「絶対に正解」しなければなりません。

 

それをできるようにするには、日々の努力あるのみです。

毎日3問でいいから、ていねいに解いて正解する習慣をつけることが大切です。

そして確かめの意味も含め、いちいち筆算をすることが大切です。

 

「テストの時だけていねいにやればいいんでしょ」なーんて言ってると

痛い目に遭います。

 

6年生になって偏差値を気にするようになってきてから焦らなくてもいいように、

早いうちからきちんと計算する力をつけてほしいものです。

 

入試は満点を取る必要はありません。

基本問題をいかにミスなく得点できるかがカギなのです。

 

私は生徒に毎日3問ずつ計算の宿題を出します。

週に1度くまなくチェックします。

答えが合っていても計算方法が違えばやり直しです。

お互い面倒な作業ですが、このコツコツが実を結ぶのです。

 

たいていの生徒は「めんどくさい」だのブツブツ文句を言いますが、

早ければ6年生の夏休みを終えた頃に

「計算ミスってめっちゃモッタイナイ」という事に気づきます。

 

そこからはこちらが言わなくても計算はていねいにするようになるし、

模試や過去問などでは「計算問題3回解いたよ」なんて言ってくれます。

そしてマルつけの時は計算問題が一番ドッキドキになるようです。

 

計算式をきちんと書いて正解することは、

中学でも高校でも問われることです。

せっかく頑張って受験勉強をするのだから、

得るものは多いほうがいいですよね。

私立中学の英語

今日は私立中学の英語について思うことを書こうと思います。

 

私立中学を受験するために日々頑張っている小学生は、

ズバリ、「受験のための勉強」しかしていない子がほとんどです。

 

受験をしない小学生は色んな習い事をしていますよね。

ピアノ、サッカー、水泳....そして多いのは英語関係だと思います。

英会話のようなものが多いとは思いますが、

とにかく英語に触れている子が多いのではないでしょうか。

 

それに比べ、受験を控えている小学生には、

習い事に通う時間なんてありません。

 

いざ受験が終わって、めでたく私立中学に通うことになる子は

アルファベットすらまともに書けない子がほとんどです。

 

しかし私立中学は、より高度な学習内容を提供すべく

いわゆる中高一貫校用に作られた教科書を使う学校が多いのが現実。

入学してからいきなり難しい英語に触れ、

落ちこぼれてしまう子を何人も見てきました。

 

受験が終わってから入学までの約2か月は、

英語の準備をしてあげなければなりません。

そこで私はこんな指導を心がけています。

 

①アルファベットを書けるようにする

フォニックスを使って、アルファベットの名前と音を一致させる

③文型も説明しながら、日本文と英文の構造の違いを理解させる

 

特に②をきちんとやっておくと、

スペルを覚えるのにとっても役に立ちます。

ついでに発音記号(学校ではほとんど教えてくれない)も

同時に認識させてあげると、入学後の学習に役立ちます。

 

中高一貫校の教科書は、内容はとても良いと思います。

無駄がなく、的確に英文法を学習することができます。

ただ、受験勉強まっしぐらだった子たちにとっては

少々ハードルが高いのです。

 

辛い受験勉強を乗り越えてきた子たちだから、

入学までの間はのんびりさせてあげたいのは山々ですが…

先を見越した指導をしてあげるのは大切なことだと思っています。

 

受験が終わり、引き続き指導をお願いされている生徒に対しては

「この2か月は狂ったように遊んでよし。

でも英語だけは頑張って準備しようね!」と

声かけをするようにしています。

 

英語に限ったことではありませんが、

受験が終わったあとに「1学期間は自分でやらせてみます」という

親御さんもいらっしゃいますが、

結局夏休み前に「タスケテー」と言われることもあります。

 

お金が発生してしまうことなので「指導の継続をお勧めします」と

こちらから申し上げるのは難しいのですが、

中1の1学期がむしろ勝負どころだと思っています。

 

合格はゴールではなくスタートです。